DEVELOPMENT研究開発

新規開発製品(育苗コンテナ装置)

製品紹介

こんにちは。

今回は、昨年末に製作した試作機の【育苗コンテナ装置】をご紹介致します。
【育苗装置】とは文字通りですが、【水耕栽培装置】の定植パネルに定植する苗を育てる装置です。
栽培のステップでは、①播種 ②育苗期間 ③定植 を行いますが、②の育苗期間で丈夫な苗になるかどうかで、収穫日数や品質に影響します。

【育苗装置】は密閉された空間で一定期間、最適な環境下で季節や天候に影響されることなく丈夫で品質の高い苗を作ることができる装置です。弊社の農場で栽培するベビーリーフやレタスは、冷蔵パネル庫でウレタンスポンジに播種したものを育苗しています。しかし、トマトやピーマンなど茎がある品種は徒長することなく太くしっかりとなるべく大きく育てなければならず、それにはウレタンスポンジではなく微粒綿など根が巻けるものを利用します。この場合、灌水方法に底面給水を用いると均一に根に養分が吸着し、苗の生育が揃います。一日に何回か灌水するので、時間設定で自動的に灌水できるようにしました。温度や湿度は既に最適な条件は決まっているので、安定した環境下に置く為に、パネル庫より安価なコンテナを利用しました。

その他の環境設定値については、弊社に栽培の技術担当者がおり、育苗に必要なLEDの光量や光合成を促進する風速やCO2の供給量などの研究を行い、数値化しました。それにより、LEDの選定や吸込み風量分のファンの選定をして、気流の流れなどを考慮した設計を行いました。
棚は4段の棚を6棚並べ、6棚4段の24段で、それぞれ4つのトレーで約500株ずつ、合計約12000株の育苗を一度に行うことができます。また、各棚段で区切られているので、種類や育苗期間が違っても、LED照射時間や灌水時間などを別々に設定することができます。設定方法は「タッチパネル」操作で、各棚段の名前を指定して詳細を入力します。

 

灌水後の養液はタンクに戻され、タンク内は、自動追肥装置により肥料濃度(EC値)が常に一定に保たれています。
トレーの出し入れ作業は人の手で行いますが、環境機器が正常に働いているかどうかは、わざわざコンテナ内に行かなくてもわかるように、「遠隔監視制御装置」を設置しています。これは前回【IoTへの取り組み】でご紹介したものです。庫内の温度・湿度・照度・CO2濃度等、必要な数値には、全てセンサーを取り付けてそれぞれの値を1箇所のゲートウェイと呼ばれる集積装置にデーターを集めます。そしてそのゲートウェイから自動的にインターネットを使ってサーバーにアップロードし、ユーザーは場所を問わずスマートフォンやパソコン、タブレットのWebブラウザを使って情報を確認することができます。
また、定点カメラで野菜の生育状況も遠隔監視することができます。CO2は設定した濃度まで自動供給されます。しかし、庫内で作業中など、急激にCO2濃度が上がり、人体に悪い影響を及ぼす数値に達した場合はアラームが作動し庫内外に危険を知らせる安全対策を取りました。

  

【育苗コンテナ装置】は弊社の農場で栽培技術担当者が行った試験運転後に改良を加え、日本最大級の農業展である、「次世代農業エキスポ2018」で棚2台分の展示を行いました。お客様の反響も良く、要望点や改良点の意見も頂きました。

 

今後は、育苗トレー数や作業スペースまでも考慮したユニットを考えて商品化に取り組む予定です。

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