DEVELOPMENT研究開発

製品紹介 「油水分離器」

製品紹介

こんにちは。

今回は舶用向けの環境機器である、“油水分離器”について紹介いたします。

油水分離器は、油水を油と水に分離する装置です。ビルジセパレータとも呼ばれます。ビルジとは船の底に溜まった水のことです。

機器からの漏れ、フロアや機器を洗浄した排水、エンジンのクーラーのドレンなど様々な水が船底に落ちて、油混じりの水(ビルジ)となります。放っておくと船内にどんどんビルジが溜まってしまうので、船の外へ排出する必要がありますが、そのままでは、油が混ざっているので、海洋環境を汚染してしまいます。

そのため、海洋環境を保護するために国際ルールで様々な排出に関する規制があります。ビルジの排出についての規制値は、油分濃度15ppm以下となっております。ppmとはparts per million(百万分率)の略であり、15ppmは100万分の15という比率になります。例えば、お風呂の浴槽が200Lだとすると、そこに3mL(小さじの半分ほど)の油を入れたものが15ppmとなります。このように非常に厳しい値であることがお分かりになるかと思います。また、下の写真は清水0ppmと油水15ppmのサンプルです。写真でも分かるように両者の違いは見た目では分からないほどです。


写真:清水(0ppm)と油水(15ppm)

また、この国際ルールでは、その中に定められた試験(型式承認試験)に合格した油水分離器を搭載しなければならないことになっています。当然、ルールが変われば、新たに設計し直すことが必要となります。写真は最新のルールでの試験に合格した、弊社の油水分離器です。


HFM型油水分離器 (画像をクリックすると製品情報ページが開きます)

また、お客様からのご要望によっては、油水分離器単体だけでなく、関連機器を組み込んで自動制御するような装置も製作しています。近年では、より厳しい基準での環境保全・監視の強化が望まれており、今後は、弊社でも、その流れを取り込んだ機器の開発に取り組んで参ります。

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